ここでは、インターネットなどで使用される 「通信プロトコル」について見ていきます。

プロトコルとは?

 そもそも、「プロトコル ( protocol )」 とは何でしょうか?
この英語の意味は、外交儀礼、礼儀作法となります。よって通信プロコトル」は、データ通信に関する取り決め(約束事)のことであり、通信の手順や形式が定められたものとなります。

インターネットでは、複数の、しかもさまざまな種類のコンピュータが接続しデータをやり取りすることができます。基本的には、パソコンでもスマホでも接続可能ですし、スマホにおいては Android(アンドロイド)や iOS のように OS(オペレーティングシステム)が異なっていても接続可能です。そのように多種多様なコンピュータの接続を可能にするためには、統一された約束事、すなわち「通信プロトコル」が必要になる訳です。

「通信プロトコル」には以下のような、いくつかの種類があります。

・Webページ表示するためのプロトコル → HTTPHTTPS
・メールを送信するためのプロトコル:SMTP、受信するためのプロトコル:POPIMAP
・リモート接続(あるパソコンから他のパソコンへの接続)するためのプロトコル:SSH
・ファイルを共有する時に利用するプロトコル:SMB

以上の「プロトコル」は、少し複雑に思えますが、インターネットでは「TCP/IP」と呼ばれる「通信プロトコル」の中で、使用されるプロトコルです。
以下に、「TCP/IP」についてみていきます。

TCP/IP

インターネットでは、 TCP/IP ( Transmission Control Protocol / Internet Protocol )という「通信プロトコル」が用いられています。

TCP/IP の特徴は、4層に分けて通信方法を規定していることです。通信に関する約束事を、4つの層に分けて考えている訳ですね。

その4層は以下のとおりです。

【第4層】アプリケーション層
 ・ホームページや電子メールのファイルを受け渡しするためのルールを規定しています。
  上述したように、HTTP, HTTPS, SMTP, POP, IMAP, SSH, SMB と呼ばれるものが、その規定の例です。
  インターネットを使う側(エンドユーザー)に直接的なサービスを提供する部分に関する規定と言えます。

【第3層】トランスポート層
 ・データが正しく渡るための方法(通信の信頼性)について規定しています。
  TCP や UDP と呼ばれるものが、その規定の例です。
  例えば TCP では、受信側がデータを受け取った際に、受取完了の通知を、送信側に返信するように規定されています。

【第2層】インターネット層
 ・送信先のコンピュータのアドレスをもとに、データの通信経路の選択などを行います。
  IP と呼ばれるものが、その規定の例です。

【第1層】ネットワークインターフェース層
 ・データの物理的な送受信を管理する層です。
  どのような(回)線を使って、どのような手段(電気信号や光信号)でデータを送受信するかといった物理的な送受信について規定されます。
  イーサーネット(Ehternet) や Wi-Fi (無線LAN) と呼ばれるものが例としてあげられます。

実際の通信において、データは例えばメールの送信において、
(送信側)第4層 → 第3層 → 第2層 → 第1層 → (受信側)第1層 → 第2層 → 第3層 → 第4層 と渡されていきます。

●覚え方

TCP/IP は アト

●その他
 通信プロトコルでは TCP/IP の他に、「OSI参照モデル」と呼ばれる7階層のモデルも代表例としてあげられます。(順次ページを作成していきます)。