まいにち診断士 2021/11/24

【2次試験対策】

本日も、キャッシュフロー(およびNPV)を計算する問題で、
R32次試験 事例Ⅳ 第2問の設問1 を解けたという前提で、
設問2 について考えます。

問題

 D社は食品スーパーマーケット事業を中核として展開する企業である。
D社はこれまで、各店舗のレジを法定耐用年数に従って5年ごとに更新してきたが、現在保有しているセミセルフレジ 100台を 2022年度期首にフルセルフレジへと取り替えることを検討している。
 現在使用中のセミセルフレジは、2018年度期首に 1台につき100万円で有人レジから更新したもので、定額法で減価償却(耐用年数 5年、残存価額 0円)されており、2022年度期首に取り替える場合には耐用年数を1年残すことになる。
 一方、更新を検討しているセミセルフレジは付随費用込みで 1台当たり 210万円 の価格であるが、耐用期間が 6年と既存レジの耐用年数より 1年長く使用できる。D社はフルセルフレジに更新した場合、減価償却においては法定耐用年数にかかわらず耐用期間に合わせて耐用年数 6年、残存価額 0円の定額法で処理する予定である。また、レジ更新に際して現在保有しているセミセルフレジは 1台当たり 8万円で下取りされ、フルセルフレジの代価から差し引かれることになっている。

 以上に加えて、以下の条件の下で当該取替投資案の正味現在価値を計算せよ。

(条件)
・D社が 2023年度期首でのセミセルフレジの更新ではなく、2022年度期首にフルセルフレジへと取替投資を行った場合の、初期投資額を除いた、2022年度中のキャッシュフローは以下のとおりである。

  ・減価償却費の差額によるキャッシュフロー:450(万円)※2027年度期末まで毎年発生
  ・売却損による節税効果:360(万円)※2022年度期末のみ
  ・人件費の削減効果によるキャッシュフロー:1,750(万円)※2027年度期末まで毎年発生

  以上より、
2022年度期末のキャッシュフロー:2,560(万円)
2023年度期末から2027年度期末までのキャッシュフロー:2,200(万円)

また、現価係数は以下を用いること(割引率 6%)
  1年:0.943, 2年:0.890, 3年:0.840, 4年:0.792, 5年:0.747, 6年:0.705





答え

6年間のキャッシュフロー合計を計算する必要があります。
また、初年度の2022年度については、期首と期末を分けて考えます。

2022年度期首のキャッシュフロー:
 セミセルフレジ下取り額 ー フルセルフレジ購入額 = ( 8(万円/台)ー 210(万円/台))x 100(台)= △20,200(万円)

2022年度期末のキャッシュフロー:
 与えられた条件より 2,560(万円)
さらに、次が考え方として、とてもややこしいのですが、
 5年ごとに更新していた、セミセルフレジを更新しなかった分のキャッシュフロー:
100(万円/台)x 100(台) = 10,000(万円)

2023年から2027年までの、各年の期末のキャッシュフロー:
 与えられた条件より 2,200(万円)

以上より、
NPV = △20,200(万円)+(10,000(万円) + 2,560(万円 ))x 0.943 + 2,200(万円)x (0.890+0.840+0.792+0.747+0.705)= 386.88 (万円)



「予定していたキャッシュアウトがなくなり、キャッシュインとなった」ことを考慮できるかがポイントでした。
(難しすぎますよね。。)


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