情報関係基礎 過去問解説 2023年 第2問 問3
問3
引き続き暗号化に関する問題です。長文をしっかりと読み解く力が求められています。
・解答欄 シ
→ 本文中にある「情報2」の内容を確認する設問です。
===(情報2の内容)=======================
・ある1文字を暗号化すると → 文字列 x になる。
・他の1文字を暗号化すると → 文字列 y になる。
・この時、x の先頭から何文字を切り出しても、y にはならない。
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これは、とても当たり前のことを言っていて、
もし 「xの先頭から何文字かまで」と「y」が同じになると、この暗号文は、ある1文字 と 他の1文字 のどちらから来たのか分からなくなりますね。
よって、解答欄 シ について改めて見ていくと、
「♡ を暗号化して ♠︎ になる」とすれば、「♠︎、♣︎、♢」のどの文字を暗号化しても、
その暗号文は「♠︎にはならない」となります。
ただし、その答えは選択肢中にはないので、意味の同じ選択肢を選ぶと「♠︎からは始まらない」が答えになります。
・解答欄 ス および セ
表3 をしっかりと読めば解ける問題です。
文頭が ♠︎ である暗号分の割合は、「♠︎♡♡:10%」、「♠︎♡♠︎:20%」、「♠︎♠︎♡:20%」そして「♠︎♠︎♠︎:10%」を合計して 60% が答えになります。
また同様に、文頭が ♠︎♠︎ である暗号分の割合は、「♠︎♠︎♡:20%」そして「♠︎♠︎♠︎:10%」を合計して 30% が答えになります。
・解答欄 ソ
問題文中の条件をしっかりと確認することで解ける問題です。
ここでの条件は、
・♡ を暗号化すると ♡ になる。
・暗号分 x と y がある時、x の先頭から何文字を切り出しても y にはならない。
・暗号文は ♡ と ♠︎だけを使った1〜3文字のそれぞれ異なる文字列になる。
です。
よって、♠︎ を暗号化すると得られる文字列 z については、♡ から始まる事はできなくなります。よって ♠︎ から始まるという答えになります。
・解答欄 タ
再び、表3をじっくりと確認する問題です。
この設問では、「z が文頭の暗号分の割合と、文頭が ♠︎ の平分の割合が対応しなければならない」という条件に適合するものを探すことになります。
まず、文頭が ♠︎ の平分の割合については、表2 を確認する必要があり、その 表2 から「♠︎:30%」となっていることが分かります。
よって、表3 から 合計が 30% となる ♠︎ から始まるものを探していくと、「♠︎♡♡:10%」と「♠︎♡♠︎:20%」で ♠︎♡ が 30% と条件を満たしています。そしてもう一方の ♠︎ から始まるものは、「♠︎♠︎♡:20%」と「♠︎♠︎♠︎:20%」で ♠︎♠︎ も 30% となります。よって答えは ♠︎♠︎ となりますね。
・解答欄 チ および ツ
この設問も、これまでの条件を念頭に考えていく問題です。
まず、
・♡ は ♡
・♠︎ は 、上の設問から、 ♠︎♠︎ です。
ここで再び、
・暗号分 x と y がある時、x の先頭から何文字を切り出しても y にはならない。
という制約から、
♣︎ および ♢ は、 ♡ から始まってもいけませんし、♠︎♠︎ から始まってもいけません。
よって、♠︎♡ から始まることになります。
このままでは、♣︎ と ♢ を識別できませんので、3文字目が必要になります。
その、3文字目については、例の 表2 と 表3 の割合が一致する必要があるという条件から、
♣︎:20% → ♠︎♡♠︎:20%
♢:10% → ♠︎♡♡:10%
が答えになります。