まいにち診断士 2022/03/06
【2次試験対策】
本日は、事例Ⅳ でおなじみの「安全性分析」です。
「ANA ホールディングス」と「日本航空」の固定比率を計算してみます。
問題
「ANA ホールディングス」と「日本航空」の2021年度の有価証券報告書によれば、それぞれの「固定資産」および「純資産」は以下のとおりであった。
(ANA ホールディングス)固定資産:1兆9795億円、純資産:1兆123億円
(日本航空)固定資産:1兆5394億円、純資産:9815億3500万円
上記条件内で「固定比率」を計算し、その値のみで、どちらの安全性が高いか判断せよ。
答え
(ANA ホールディングス)1.9795 / 1.0123 x 100 ≒ 195.54(%)
(日本航空)1.5394 / 0.981535 x 100 ≒ 156.84(%)
よって「日本航空」の方が「固定比率」のみから見た場合、その値が低いため、安全性が高い。
ちなみに、固定資産の中に占める航空機の割合は、
(ANA ホールディングス)航空機:1兆262億円 / 固定資産:1兆9795億円 x 100 = 51.84(%)
(日本航空)航空機:8276億円 / 固定資産:1兆5394億円 x 100 = 53.76(%)
とほぼ同じでした。
固定比率の算出は、以下の式を使用します。
固定比率(%) = 固定資産 ÷ 純資産(自己資本) x 100
この計算式から分かるように、
固定資産がどの程度、純資産(自己資本)で賄われているかをあらわしています。
言い換えれば、
換金性の低い資産を、返済する必要のない資金でどの程度賄えているかをあらわしているため、その値が低い方が安全性が高いことになります。